このプロジェクトの種は、友人との何気ない会話の中にありました。
「私はね、小児がんと闘う子供たちや、その家族を支援したいんだ」
その一言に。私はハッとしました。これまで20年間、地域活動に邁進してきた自負がありましたが、この分野の切実な現状には、お恥ずかしながら深く思いを馳せたことがなかったのです。
土に触れ、小さな命が育つ喜びを知っている農家として。そして、人が人を想う力で地域が変わる瞬間を何度も見てきた人間として。『知らなかった』で終わらせてはいけない。私にできる形で、この孤独な闘いに寄り添う仕組みを作らなければと、強く心が動かされました。

見えてきた、多くの「痛み」と「孤独」
友人の言葉をきっかけに調べてみると、そこには想像を絶する世界がありました。
幼い体で病と闘う子供たち。24時間体制で看病を続け、自身の仕事や生活、そして心の限界に立ち向かっているご家族。また、不妊治療という出口の見えないトンネルの中、心身ともに削りながら歩んでいるご夫婦。
子どもに関わる病気や症例は非常に多岐にわたり、しかも年々増加傾向にあることも分かりました。
これらの問題は、決して「どこか遠い場所の誰か」の話ではありありません。今、この街で、私たちの隣ですれ違っているかもしれないご家族が、誰にも言えない孤独や経済的な困難を抱えているのです。

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